そのフルーティさは今やおなじみのものであるにも関わらず、いまなお言いようもなく新鮮で思いがけないところが、このお酒にはあるようです。(自分は初めて飲みましたが)とくに今年は香りも味わいも甘さ控えめで、尾瀬の雪どけやくどき上手などフルーティで人気な商品が多いなか、よこやまはその控えめな甘さの表現によって逆に良い目立ちかたをしている、と自分は思いました。
決して主張の強すぎない果実の香りが、明るい生き生きとした彩りを添えています。18号酵母で香りがプンプンと聞いていたわりにはずいぶんと穏やかな入りでした。
味わいも、華やかですが、後口が切れて、サッパリとしています。
くどき上手のような大仰さと社交性、芝居がかった飾り付けがないぶん、よこやまは、横溢でありながらも、しっかりと定まったデザインの枠組みを壊すことがないという印象ですね。
それでいてなおかつ、多くの人々の気ままな理解を受け入れてくれそうな陽気さを備えていると思います。華やか好みの人たちを満足させつつ、派手な表現や過剰さを否定する日本酒通の人たちをも頷かせるものがそこにあるのではないでしょうか。
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